幽体離脱

この世には科学や見えるものだけでは説明がつかない事が多々あると思う。

不思議な体験をしました。

春先に幼馴染みの清子ちゃんが亡くなったと訃報がありました。清子ちゃんとは小学校、中学校と通学を共にし仲良しでした。ご両親が高齢でお授かりになった子で、当時では珍しい一人っ子でした。大人との会話で育った影響なのか、とても大人びた女の子でした。それから、それぞれの高校に進学、卒業してからは会う機会もなくなり、風のたよりで東京へ上京したと聞きました。『何で清子ちゃん死んだん?』と、もう一人の幼馴染みのKちゃんに聞くと『病気じゃないかな?ハッキリとは判らない』と。

それから暫くして朝、とても早く目が覚めたので二度寝をしました。そして眠り始めて間もなく身体全体が動かなくなり金縛りに合いました。ふと見ると清子ちゃんが傍にいました。私は全然怖くなく清子ちゃんに向かって『清子ちゃん、死んだんやって!ビックリしたわ!私にお別れに会いに来てくれたん?』と聞いてみた。清子ちゃんは何も言わなかったけどニッコリと笑い返してくれました。清子ちゃんの姿が消えたと同時にウォーンウォーンと大きな地響きがして私自身の身体が物凄い早さで回旋し始めました。私は今、自分の身に生じてる事はただ事ではないからシッカリ覚えておこうと思いました。まるで自分が竜巻にでもなったように自分の身体から抜け出たのです!それから、身体が縦になって宙に浮きウォーンウォーンと大きな音を立てながら部屋の四隅を旋回して暗い空に飛んで行きました。向かった先は実家の父の部屋でした。私は天井から父の寝顔を見下ろしてからまた、ウォーンウォーンと地響きと共に自宅の和室の壁の時空間の穴が開いた部分から戻って来ました。

とても不思議な体験でした。

幽体離脱

 

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