延びた生命線

ほぐし屋ツルには10代から80代の年齢の方々がいらっしゃいます。今年、80歳のMさん、肩が痛くて手が上がらないと言って来られました。腕の動きから四十肩、五十肩ではなく肩鍵盤が劣化しているのでは!と感じた私はMさんに今通院中の外科でレントゲンを撮ってもらうように勧めました。それから、ほぐしの予約日になり結果を聞くと病院の超音波(レントゲンでは写らなかった)で診るとやはり筋肉の一部が劣化していました。今冬、雪道で転び腰骨を折って未だ数ヶ月しか経っていないのと80過ぎと言う年齢から手術は大変なので先生から固くなってる筋肉をほぐしてもらうように勧められたようです。確かに肩から腕の筋肉はガチガチで腕の稼働範囲が狭くなって日常生活にも支障がでる状態でした。それから何回かほぐしたあとに手が上がるようになりMさんの顔から笑顔が戻りました!初めてこちらに来られた日はうつむき加減で元気がない様子でしたが今は表情も明るく満面の笑みで別人です!気持ちが晴れやかになるにつれて洋服や身に付ける物も綺麗色に変化してきました。それでもMさんは言います。『私の母もお婆さんも83歳で亡くなってるから自分もあと数年だと思う』と。Mさんは手のひらを見せて『ほら、生命線がここで止まってる』と。私は近くにあったボールペンでMさんの手のひらの生命線を書き足し『私の手があれば未だ未だ長生きができるよ』とおどけて見せました。

 

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